キタアカリでクリームシチュー

 前回に引き続き、北海道・石狩の農家さんからいただいた大量のキタアカリを使ったレシピを。
前回説明したとおり、キタアカリは甘みがあり食味は最高ですが、火が入りやすく男爵いもよりも煮崩れしやすいという、煮物料理にはなかなか手ごわい食材です。
前回はキタアカリ初心者として、最もキタアカリで作りやすい「ポテトサラダ」を作りました。今回は、一気にハードルを上げて一番キタアカリが苦手な「煮込み料理」に挑戦してみましょう。

クリームシチューを作る

 なんと今回はキタアカリでクリームシチューを作ってみます。とは言えメークインで作るように普通に煮込んだら、出来上がる頃には、じゃがいもはほぼ消失しているでしょう。
ここで私のようなキタアカリ初心者が加熱する際のポイントをおさらいします。

(1)皮付きのまませいろで蒸す(やむを得ない場合は皮付きのまま茹でる)

(2)皮を剥いて電子レンジでチンする

そして今回も調理時間を考えれば(2)を選択します。その代わり?クリームシチュー自体はホワイトソースから、それなりにきちんと作ることに。

ベシャメルソース(ホワイトソース)の材料・分量

  • 薄力粉⋯30g
  • バター⋯30g
  • 牛乳(冷蔵庫で冷やしたもの)⋯300ml
  • ローリエ⋯1/2枚
  • 塩⋯1.5g

個人的に、あまりとろみがあるクリームシチューが好きではありません。なのでこの分量はちょっととろみを少なくしたバージョンになっています。もし普通にとろみがあるのがお好みの場合は、

  • 薄力粉⋯40g
  • バター⋯40g
  • 牛乳⋯400ml
  • ローリエ⋯1/2枚
  • 塩⋯2g

ぐらいの分量のベシャメルソース(ホワイトソース)を作ってください。

ベシャメルソースの作り方


牛乳300(400)mlを計量カップで計り、ローリエを入れて、使用する直前まで冷蔵庫で冷やしておきます。

フライパンに無塩バターと薄力粉を入れて170℃に加熱開始。普通のコンロで言えば「中火」ぐらいの火加減でしょうか。

加熱を開始したらシリコンへらなどで絶えずかき混ぜます。

初めのうちは、もったりとして、かき混ぜるへらに抵抗を感じますが、次第に薄くきつね色になってくると、ルウがさらっとしてきます。

この写真のようになったらルウの完成です。

フライパンからルウを鍋に移してください。

シリコンへらからホイッパー(ウィスク)に持ち替えます。片手鍋にルウを入れ、冷蔵庫で冷やしてある牛乳とローリエを一気に入れて泡立て器で滑らかになるまでかき混ぜてください。

滑らかになるまでかき混ぜたら、塩を入れます。またホイッパーからシリコンへらに持ち替えて96℃に加熱します。

シリコンへらでかき混ぜながら96℃ぐらいになり、泡立ってきたら完成です。

ステンレスバットなどにベシャメルソースを移し、表面の乾燥や結露を防ぐために「落としラップ」をして冷まします。


こちらが公開されているReproレシピです。ベシャメルソースのポイントは、

(1)ルウをきつね色まで炒めるけど、決して焦がさないこと。ホワイトソースじゃなくなります。
(2)ダマにならないように作ること

の2点です。自信のない方は、いさぎよく正確な温度コントロールができるReproをご購入ください。笑
Reproのご購入は「Repro公式ストア」から。

クリームシチューの材料・分量

  • ベシャメルソース(ホワイトソース)⋯約360gもしくは約480g
  • 鶏もも肉(ぶつ切り)⋯200〜300g
  • じゃがいも⋯300g(大1個、もしくは普通サイズ2個)
  • 玉ねぎ⋯150g(大1個)
  • にんじん⋯80g(中1/2個)
  • チキンストック⋯500ml ※
  • オリーブオイル⋯15ml(大さじ1)
  • 塩⋯4g

※チキンストックは、日本スープの「丸どりだしDX 250g」を水250mlで薄めたものを使用しました。

クリームシチューの作り方

にんじんは5mm厚の半月切りに。玉ねぎは5mm厚の小口切り、じゃがいもは一口大に切っておきます。

鶏もも肉(ぶつ切り)には軽く塩(分量外)を振っておきます。

本来なら、このまま玉ねぎ、にんじん、じゃがいもを炒めるところですが、キタアカリだけは耐熱容器に入れて電子レンジで加熱します。ポテトサラダの場合は600Wで6分間加熱しましたが、今回は1分短くして600Wで5分間加熱します。

Reproの場合、フライパンをReproに置き、スタートボタンをタップします。フライパンの表面温度が120℃になったら、オリーブオイル大さじ1をひき、玉ねぎとにんじん(そして本来はじゃがいもも)を炒めます。
表面温度=120℃というのは、普通のコンロで言うと「ごく弱火」です。弱火で焦がさないようにじっくり火を入れ、玉ねぎなどの甘みを引き出します。

ちなみに野菜を炒めるのには直径24cmのフライパンを使用しました。
ここでよくあるレシピだと、そのまま鶏肉も炒めたりするのですが、フライパンがいっぱいなので、いったん野菜だけ先に鍋に避難させて、鶏肉だけを炒めます。

それだったら最初から鍋で全部炒めれば良いじゃないか、とのご意見もあると思います。確かに「フライパンで炒めて、鍋で煮る」って洗い物がひとつ増えるのですが、いつも洗い物の手間はどっちがかかるんだろうと思うわけです。
ステンレス多層鍋とかで炒めると、なかなか汚れというか曇りが落ちなくてクエン酸だの重曹だので一生懸命洗ったりしませんか?で、人生今のところの結論は、

炒め物は汚れの落ちやすいシリコン樹脂加工のフライパンを使う。鍋は基本的に煮物専用にした方が、結局洗い物が楽。

です。もちろんstaubのようなホーロー鋳鉄鍋で、炒め煮するような料理は別ですが…

で、とにかく鶏肉も皮目からじっくり軽く火が入るまで、焦げ目がほぼつかないように炒めます。

鶏肉にある程度火が通ったら(「ある程度」とは、煮てもあまりアクが出なくなる程度→肉の中の血液がほぼ固まるぐらい)、鶏肉も鍋に移し、チキンストック(今回は丸どりだしDX 250gを水250gで2倍に希釈したもの)を加えます。
これから98℃で30分間煮込みたいので、Reproユーザーの方は外部センサーを鍋にセットして鍋をReproの上に置きスタートボタンをタップしてください。
普通のコンロで言えば、沸騰しそうな、しなそうなぐらいの「微沸騰」している微妙な火加減をキープしてください、ということです。

その微妙な温度(=98℃)に達したら、写真のようにふたをずらしてかけてください。つまりは安定した温度でクリームシチューらしく「コトコト煮たい」わけですが、空気中に水分が蒸発する時に熱を奪っていく「気化熱」の存在はバカにできません。
Reproで自動的に極めて微細な火力調節をしようが、人間が手作業で火加減しようが原理は同じです。

ふたを開けたまま煮る → 気化熱が奪われる → 煮汁の温度が下がる → 元に戻すために火力を上げる → グツグツする → 上げた火力を元に戻す…

これを繰り返すことが「安定しない火加減」が生まれる原理です。だから「安定してコトコト煮たい」を実現するには、普通のコンロでもReproでも、ふたをかけてできるだけ中の温度を安定させることが大切です。

30分コトコト煮込んだら、いったん火を止めて具材に火が通っているかチェック。OKなら、ベシャメルソース(ホワイトソース)を加えていくので、キタアカリの場合、ここで鍋に投入します。

作っておいたベシャメルソース(ホワイトソース)を鍋に入れて、均一になるようにシリコンへらで混ぜ合わせます。きれいに混ぜ合わさったら、もう一度火を付けて加熱します。
この時にReproユーザーの方は外部センサーを外してください。その理由は、

(1)混ぜ合わせる時に外部センサーがじゃまだから。
(2)粘性が高いと外部センサーが正確な液温測定ができないので、本体センサーへコントロールを移行し、沸騰アクション(一定火力)で動作させたいから。

の2つです。

最後はシリコンへらでかきまぜながら軽くふつふつさせるぐらいの火加減で5分弱ぐらい加熱してとろみをつけて完成です。

こちらが完成図。ちょっと煮崩れかかっているものの、なんとかキタアカリが原型を保っています。「後入れじゃがいも」で味が染みていないんじゃないかと心配したけど、作ってみるとあまり気にならないですね。
ましてや一度冷まして寝かす時間があればまったく違和感ありません。
ただし一回冷まして、また食べる時に加熱するとキタアカリがさらに煮崩れかかりますが…


Reproレシピとして「基本のクリームシチュー」を公開しました。Reproユーザーの方は参考にしてください。
Reproにご興味のある方はRepro公式ストアでご検討を。

東京も次第に秋の気配が。北海道はもう寒いのでしょうか。キタアカリのクリームシチューで遥かな北の大地に思いを馳せたいと思います。

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