お菓子作り初心者がシフォンサレに挑戦してみた

酒のアテになるなら…

メレンゲのデザート by Amarantos

 いつも「酒のアテ」になるようなものしか作らないので、お菓子作りに全く興味がわかない人生でした。甘い物が嫌いなわけではありません。たまに美味しいケーキや和菓子を食べれば感動するし、飲み過ぎた後にはアルコール分解のためにブドウ糖を体が欲するのか、無性に甘い物が食べたくもなります。
ただ自分がバニラとクリームとチョコレートの香りに囲まれて甘い物を作り続ける光景は想像もできませんでした。
つまり甘いものは、たまにちょっとだけいただくから美味しい、と感じるタイプの人間のようです。もし自分が生まれ変わって万が一 料理人になることがあったとしても、「パティシエ」という職業を選択することはないでしょう。

シフォンサレやケークサレは別

ケークサレも美味しいですよね

 でも塩っけがあるなら「お菓子的なもの」でも話は別です。つまりは酒のアテやごはんのおかずになるなら、がぜんやる気が出ます。ということでシフォンサレやケークサレなら、機会があれば作ってみたいなあとは以前から思っていました。

銀座の名店フレンチ Amarantos(アマラントス)

 そこでご紹介したいのが、2025年3月に銀座5丁目に移転したミシュラン一つ星のフレンチレストラン「Amarantos(アマラントス)」。元々は弊社のご近所、赤坂の裏通りに小ぢんまりとお店を構えていたのですが、2022年からミシュランの星付きレストランとなり、このたびめでたく銀座に移転。

もう「グラン・メゾン」感がハンパなく…
赤坂時代にはお客さんが帰り始める夜9時ぐらいに一人でふらっと行ってもお店に入れてくれそうな雰囲気でしたが、銀座に引っ越したら、かなり襟をただして行かないと、って感じです。

パティシエ出身のシェフ

 そしてこのレストランのオーナーシェフが宮崎慎太郎さん。宮崎シェフのご尊顔はレストランのHPで見ていただければ。で、そのアップ写真の右横にあるプロフィールを見ると実にブリリアントな経歴。
アマラントスを開業する前は、リッツ・カールトン東京のフレンチレストラン「アジュールフォーティーファイヴ」のシェフとして6年間連続で一つ星を獲得。それ以前にも、かつて丸の内にあった「オーグードジュール ヌーヴェルエール」で7年間連続で星を獲得しており、星付きレストランのシェフだった経験は合計16年。まさに星付きレストラン請負人とでも言うべき実力の持ち主。
しかし、なんとそのキャリアのスタートは錦糸町の洋菓子店でパティシエを。

アマラントスのシフォンサレ

 パティシエ出身だということもあってか、アマラントスではパンの代わりにシフォンサレが出てきます。その時によっていろいろなバリエーションで提供されるシフォンサレ。この時はキャラメルオニオン(つまりは「あめ玉?」ですかね)のシフォン。このシフォンサレがいつも美味しくて…
料理ももちろん文句なく美味しいんですが、シフォンサレが美味しくてついついお代わりしてしまうんですよね。
で、お店に伺った後にソムリエの鴨志田さんから丁寧なお礼のメールを頂いた時に、返信で「自分でも、あのシフォンサレを作ってみたい…」と書いたら、こんな返事が。

「嬉しいご報告ありがとうございます。過去の動画(味はセミドライトマトですが)ですが、こんなのもありますので見てみてください。」


おおっ!リッツ・カールトン東京の料理長時代の宮崎シェフがかなり細かく作り方を実演・説明してくれています。これならお菓子作り初心者でもできるかもしれない…
と、一瞬喜んだものの、この動画には重大な問題が。

分量が分からない…

 どうもコロナ全盛期に日本ガストロノミー学会とMiele(ミーレ)ジャパンがサポートした「おうちごはん」用コンテンツのようで、きっと当時は特設サイトがあったのでしょう。
しかし当時のサイトはすでに無くなっており、材料自体は動画のテロップを見て分かるのですが、その分量がまったく分からない…

お菓子作り初心者でも、お菓子作りは分量や工程が厳密で、ちょっとした分量の違いや工程違いで大失敗につながることぐらい噂に聞いております。
分量が分からないお菓子作りって、初心者にとって「致命傷」じゃないですか…?
とは言え、動画をチラッと見た段階で、勢い余って「シフォンケーキ型」をAmazonでポチってしまったので、もう後戻りもできず。
前に進むしかないか…

シフォンケーキがふわふわなわけは

 これまた初心者でも、シフォンケーキがふわふわなのはメレンゲの気泡のおかげだと知っています。そして料理の一工程としてメレンゲを立てたこともあるので、グラニュー糖をたくさん入れて保水効果を高めないとメレンゲのツノが立たないことも、気泡が安定しないことも知っています。
それなのにシフォンサレが甘いと感じたことはありません。グラニュー糖を入れなくてもメレンゲが立つのかなあ、と前から疑問に思っていました。

しかし宮崎シェフの動画を見て、シフォンサレもメレンゲを作る時にグラニュー糖を入れていることが分かり、長年の疑問が氷解。問題はグラニュー糖の分量です。安心してツノが立つぐらいグラニュー糖を入れてしまったら、シフォンサレじゃなくてただの甘いケーキになってしまいます。
メレンゲの立つ最低限のグラニュー糖は卵白に対して重量比で何%?
なんて初歩的な疑問からスタート。ただネットを検索するとお菓子作りが好きな人はたくさんいらっしゃるようで親切に色々なことを教えてくれています。
あとは宮崎シェフの動画を穴が開くほど何回も見直して、目視で「これはだいたいこのぐらいの分量だろう」と想像しました。
で、最終的にたどり着いた自分なりのシフォンサレの分量は以下のとおりです。
なので、このレシピ(特に分量)には一切の責任は負えません。正解は今度アマラントスに伺った折りに、答え合わせしようと思います。

セミドライトマトとベーコンのシフォンサレ

 先に言っておきますが、このレシピ、材料も手間も時間もそれなりにかかります。とても「おうちごはん」の域ではない感じですが…
お菓子作りをする人にとっては当たり前なのかもしれませんが、それなりに時間と気持ちに余裕がある時に作りましょう。

材料・分量

  • 卵黄      3個分(60g)
  • グラニュー糖  大さじ1(9g)
  • 牛乳      大さじ4(60ml)
  • オリーブオイル  大さじ2(30ml)
  • 薄力粉     70g
  • 粒マスタード  大さじ2(30g)
  • 塩       大さじ1/2(3g)

【メレンゲ】

  • 卵白      3個分(90g)
  • グラニュー糖  大さじ4(36g)

※結局メレンゲがある程度立つことと甘さを抑えることが折り合えるのは、卵白の重量に対しグラニュー糖が40%という割合でした。ちなみにグラニュー糖36gの40%量=約14gをトレハロースに置き換えると、さらに甘さが抑えられ、メレンゲのきめが細かくなります。もちろん宮崎シェフ動画ではそんなことしていませんが。

【具 材】

  • ベーコン(みじん切り) 仕上がり量(スライスベーコン2枚=約24g 3枚=約36g)
  • セミドライトマトのペースト 仕上がり量(約100g)

【燻製のクリーム】

  • 生クリーム     2パック(400ml)
  • スライスベーコン  2〜3枚(できるだけ燻製香が強いもの)
  • 塩         適量

※生クリームは半分の200mlでも足りるんですが、このぐらいの量があると鍋で加熱する時も、ホイップする時も安心して作業できるので…

【セミドライトマト】

  • プチトマト     2パック(1パック約20個として40個=約400g)
  • にんにく      1片
  • 塩         ひとつまみ(1g)
  • グラニュー糖    ひとつまみ(1g)
  • オリーブオイル   大さじ1(15ml)

※プチトマトの量は、動画を見て耐熱皿に敷かれたプチトマトの数を目で数えただけですので、正確性は保証できません。あしからず。

電動ハンドミキサー買いました


とてもじゃないけど、ギリギリ最低限のグラニュー糖しか入れないメレンゲを人力で立てる自信はなかったので、電動ハンドミキサーをAmazonでポチしました。これ以外に、あると便利というか、無いとかなりしんどい道具はフードプロセッサー(もしくはハンドブレンダー)です。そしてシフォンケーキ作りに必須な道具と言えば、当然ながら「シフォンケーキ型」。今回は17cmのサイズを購入しました。

以降の工程の順番は、基本的に宮崎シェフの動画にしたがっています。

「燻製のクリーム」の作り方

鍋にちょうど良いサイズにカットしたベーコンと生クリームを入れ、シリコンへらでかき混ぜながら加熱します。

ふつふつと沸騰してきたら火を止め、

ふたをして40分放置。生クリームにベーコンの燻製香を移します。

40分経ったら、氷水を入れたボウルで受けのボウルを冷やしながら、ザルで生クリームを漉します。最後はベーコンをシリコンへらなどで押し付けて、できる限り味を生クリームに移しましょう。

残ったベーコンはみじん切りにして、冷蔵庫へ入れて冷まします。こうするとパラパラになり、生地に混ぜる時に均一に混ぜることができます。

生クリームは「燻製のクリーム」としてシフォンサレの付け合せにするので、適量の塩を振ってウィスク(ホイッパー)やハンドミキサーでホイップクリームにしておきます。

「セミドライトマトのペースト」の作り方

牛乳を冷ましている間にセミドライトマトの準備をします。まずプチトマトを半分に切り、にんにくは縦半分に割って、できるだけ薄くスライスします。

プチトマトを耐熱皿に並べたら、塩とグラニュー糖ひとつまみを全体に振り、にんにくをできるだけ均等に散らし、オリーブオイルをかけ回します。

120℃のオーブンで約2時間ゆっくり加熱します。トマトのジュ(ジュース)がなくなるぐらいまで加熱してください。
ちなみに動画では「おうちごはん」を意識してか、電子レンジを使って時短していました。でもあれはMiele(ミーレ)のショールームの2階だか3階にあるキッチンかなあ…
壁面に大きな電子レンジがビルトインされていました。
こんな量が一気に入るサイズの電子レンジは持っていないので、お店と同様にオーブンを使っています。動画によれば電子レンジに入れて、加熱しては外に取り出して、を繰り返すと11分ぐらいでできるみたいです。

セミドライトマトができたら、フードプロセッサーなどでペーストにします。完全なピューレにせず、わずかに固形物が残っているぐらいまでで終了します。

「シフォン生地」の作り方

鍋に牛乳とオリーブオイルを入れ、人肌(40℃)に保温しておきます。このあたりはReproがないとちょっときついですね。

ボウルに入れた卵黄にグラニュー糖大さじ1を加えてウィスク(ホイッパー)でよくかき混ぜます。

そこに40℃に温めたオリーブオイルと牛乳を2回に分けて投入し、乳化させるようによくかき混ぜます。

しっかり乳化したら、事前にふるいにかけた薄力粉を2回に分けて入れていきます。最初は粉が飛ばないようにゆっくりウィスク(ホイッパー)を回し、馴染んできたらしっかりかき混ぜます。

粉がしっかり混ざったら、塩・粒マスタード・セミドライトマトペーストを入れて、さらにウィスク(ホイッパー)でよく混ぜていきます。

仕上がりはこんな感じです。

「メレンゲ」の作り方

まずグラニュー糖を入れずに、卵白が泡立ってコシが切れるまで、低速めでハンドミキサーを回します。

卵白のコシが切れたらグラニュー糖の半量を入れて、少しツノが立つぐらいまでかき混ぜます。この時点でもハンドミキサーは低速めです。

残り半量を投入してツノが立つまで、今度は高速で一気にかくはんします。

生地とメレンゲを合わせる

メレンゲのツノが立ったら、先ほどの卵黄のボウルにシリコンへらでメレンゲの2/3ぐらいを入れて、ウィスク(ホイッパー)でしっかり混ぜていきます。

メレンゲが混ざったら、冷蔵庫に入れて冷ましたベーコン半量を塊にならないよう振りかけてウィスク(ホイッパー)で混ぜ合わせます。

さらにメレンゲとベーコンの残りを入れてウィスクで混ぜ合わせます。ウィスク(ホイッパー)の間にメレンゲを通してあげると混ざりやすくなります。

メレンゲのダマがなくなったらシリコンへらに持ち替えて泡をつぶさないよう下から持ち上げるような感じできれいに混ぜ合わせます。

オーブンで焼く

生地ができたら、すぐにシフォンケーキ型へ流し入れ、割り箸などを何周か回し生地を均一にします。さらに軽くトントンと作業台にシフォンケーキ型の底面を当てて、生地の中の余分な空気を抜きます。(トントンする時にはシフォンケーキ型の側面と真ん中の筒を指で押さえ、底面から生地が漏れ出さないように注意して)

175℃のオーブンで30〜35分ぐらい焼きます。焼き上がったら、シフォンケーキ型を逆さにして空き瓶などを真ん中の穴に差して常温で30〜40分ぐらい冷まします。ちなみに今回は17cmのシフォンケーキ型を使ったんですが、意外にも普通のワインの瓶では口が太すぎて真ん中の穴に入らないんですね。ビール中瓶でもダメ。で、この炭酸水の瓶になったわけですが、シフォンケーキをよく作られる方って、いったい何の瓶を使っているんですかねえ…

冷ましたら、まず真ん中の穴に沿ってナイフを入れ小刻みに上下しながら型を回して穴の周りを剥がしていきます。ちなみに宮崎シェフは動画の中で、手慣れた感じでペティナイフで切っていましたが、型に刃先が当たってペティナイフが使い物にならなくなるのは正直イヤです。

浅井商店シフォンナイフ

世の中には「シフォンナイフ」という便利な商品があるので、ペティをダメにしたくない方はシフォンナイフをお使いになることをお勧めします。

次に外周にも同じようにナイフを入れ、小刻みに上下させながら型を2周ぐらい回して剥がしていきます。

外周が剥がれたら型から取り出し、底面にナイフを入れ真ん中の穴にナイフの先が当たったら前後に小刻みに動かしながらシフォンケーキを回して剥がしていきます。

底面が剥がれたら真ん中の筒を持ち、型を逆さにして軽く揺らしてあげると、きれいに型から外れます。

カットして皿に盛り付け、燻製のクリームを添えれば完成です。時間が経ちすぎて冷蔵庫の中で燻製のクリームがゆるくなってしまった時は、ハンドミキサーでもう一度ホイップしてあげれば固さが戻ります。

本当のことを言えば…

 と、さも1回でうまく出来たかのようにここまで書きましたが、本当はここに至るまで3回もやり直しています。というか、確かにシフォンケーキっぽくはなっていますが、いまだに本人100%納得しているわけではありません。

これらはいずれも冷蔵庫に2晩ぐらい置いたので、いくぶん縮んでしまいましたが、写真左から1回目。最初は卵白に対し30%(=24g)のグラニュー糖でメレンゲが立たないか?と思い挑戦してみたところ、一見うまくできたかのように見えたのですが、冷ましている間に「焼き縮み」してしまいました。
それで真ん中の2回目はグラニュー糖を40%(=36g)に増量。その結果1回目より2cmぐらい高さが増しました。
これに気を良くして、3回目はさらに1.5gのベーキングパウダーを加えてみました。すると2回目よりさらに2cmぐらいかさが増したのですが…
やっぱりシフォンケーキはメレンゲで膨らませるものなのですね。写真で見ても分かる通り、ベーキングパウダーを加えると気泡の穴が大きくなり、食べた時の食感も、ちょっと「カリッとした歯ごたえ」になります。あのふんわりしたシフォンケーキの食感がいささか失われる感じです。そのしっかりした感じが良いという方もいらっしゃるのかもしれませんが…
ということで現段階での最終的な採用レシピは2回目の40%(=36g)バージョンです。
これで、グラニュー糖の40%(=約14g)をトレハロースに変えると、さらに甘みが減り、メレンゲのきめも細かく、気泡も安定した状態になるように感じます。

最後に時短レシピを

 これであとは宮崎シェフのテスト、というか答え合わせをしてもらうだけですが、ここで、もう少しおうちごはんとしてハードルを低くするための時短レシピを。
今回のレシピで、何と言っても時間がかかるのは「セミドライトマト作り」です。そこで画期的な裏ワザ、というか「ズル」を。

これはDEAN&DELUCAの瓶詰めセミドライトマトのオイル漬け。
(正確な商品名は「イタリアンフルーツトマトのオイル漬け」)
自作するよりはかなり割高になってしまいますが、調理時間はゼロで素人が中途半端に乾燥させたセミドライトマトより仕上がりも担保されています。(苦笑)
今回は何回も試作する必要があったので、2回目以降は実はこれを使ってしまいました。

ということで、このレシピ、Reproはほんの一部しか使っていませんが、Reproレシピとして公開しておきました。Reproユーザーの方は公式アプリから「セミドライトマトとベーコンのシフォンサレ」を検索してください。
それにしてもお菓子作り?は、難しくて奥が深いです。

【追 記】 本当のレシピは衝撃的でした 本気の方はこちらを参考に

 その後、ChatGPTに「宮崎慎太郎シェフのシフォンサレのレシピを教えてください」と頼んだら、なんと分量のあるレシピを見つけてきてくれました。
日本ガストロノミー学会のサイトの「セミドライトマトとベーコンのシフォンケーキ」です。
詳しくは、このサイトをごらんになっていただきたいのですが、衝撃的だったのは卵白とグラニュー糖の分量です。
なんと、

卵白6個分(約180g)に対してグラニュー糖はわずか10g

このグラニュー糖の量で、到底 私にはメレンゲのツノを立てることはできません。ウソだろう?って言うぐらいのグラニュー糖の少なさです。ネット界隈のお菓子作り通の方々も、こんな少ないグラニュー糖の量でツノを立てられるとはおっしゃっていませんでした。
もしこれでメレンゲのツノを立てられるとすれば、たぶん…

この写真のような、いわゆる「スタンドミキサー」を使って、延々とかくはんし続ける、という「力押し」な作戦しか思いつきません。でも宮崎シェフは動画ではハンドミキサーを使って、チャチャッと作っちゃっていますし。 正直言って「」です。
それがプロとアマチュアの差、と言われればそれまでなんですが…
他の分量は、まあ誤差の範囲と言うか、そんな感じだろうなってところでした。(プチトマト200gでセミドライトマトペースト70g取れるかなあ、とか細かい疑問はありますが)

いずれにせよ、本気の方はこのサイトを参考にチャレンジしてみてください。そしてうまくいったら、卵白のわずか5%強のグラニュー糖で、どうやったらメレンゲを立てられるのか、是非とも、初心者である私にご指南ください!

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